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2012年11月 1日 (木)

年末調整・確定申告…保険料控除をうまく使ってますか?(その2/医療費控除編)

年末調整ではできませんが、たぶんほとんどの人が関係がある「医療費」
「医療費控除」について、ちゃんと把握して、控除制度を使っていますか?

自分の周りの人に聞くと、
「自分の医療費(病院の治療費)が10万行ってないから」
「医療費控除の申告しても、還付金が1000円弱だから面倒」

とか、良く聞きます。

ちょっとまって!
医療費控除の対象となるものを、勘違いしていませんか?
「還付金が少ないし、面倒だからいい」というのは、大きな間違いです。

特にご家庭を持っている方は、要チェックです!

■医療費控除とは?

 
 自己又は自己と生計を一にする配偶者や、その他の親族のために
 医療費を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。

 なので、家族の分をまとめて、収入の一番多い人が、医療費控除を申告するという
 ことも可能です。
 ご家庭を持っている方は、お子さんの通院費などで医療費がかさんでいませんか?

 ※医療費控除は、あくまでも『納めた税金を返してもらう』制度です。
  決して、『納税額』より多く帰ってくることはありませんし、
  『納税額が少ない場合は、還付不可』という場合もあります。

■医療費控除の対象となる金額?

 医療費控除の対象額は、次の計算式で求めます。

 (実際に支払った医療費の合計額-(1)の金額)-(2)の金額

 (1)生命保険・健康保険組合などから補てんされる、保険金・給付金
  例)生命保険の入院給付金、健康保険の高額療養費給付、出産一時金等
 (2)10万円 (1年の総所得額が200万円未満の方は、総所得額の5%の額)

■医療費控除で戻ってくる還付金の目安は?

 医療費控除の対象額の、約10%~30%程度が目安です。
 ※課税所得額が、330万までの方で10%、990万までで20%、1800万で30%

■医療費っていうけど、具体的には?

 その年の1月1日~12月31日までにかかった、”医療関係費”が対象です。

 ”医療関係費”…ここがみなさん勘違いしている部分です。
 医療関係費=病院に直接支払った治療費…ではないのです。

 具体例を挙げていきましょう。
 ・病院代
  (診療点数が付いているものは、OKです)
 ・通院の為の交通費
  (これは、一部除外があるので後の章で説明)
 ・薬局で買った薬代
  (処方箋で出してもらったのはもちろん、市販薬を買ってもOKですが、
   病気の予防目的の薬・ビタミン剤などの健康増進に用いられる医薬品は対象外)
 ・出産費用
  (健康保険組合などから、補てんされる場合は、差額のみ)
 ・付添婦さんへの賃金や食事代
 ・寝たきり介護の際のおむつ代
 ・健康診断で病気が見つかった場合の健康診断/人間ドック費とその治療費
  (健康診断費用・人間ドック費用単独では、健康維持の為なので、対象外)
 ・かみ合わせを矯正するための歯科矯正費
  (歯並びが悪く、見た目が悪いから、矯正するのは対象外)
 ・前歯欠損による歯科治療費など
  (見た目をきれいする治療は対象外。ホワイトニングも対象外)
 ・視力回復レーザー治療(レーシック手術)
 ・オルソケラトロジー治療(角膜矯正療法)

 条件次第で医療費控除対象になるもの
 ・子供のメガネ代
 ・眼科手術(白内障・緑内障など)後、視力機能回復の為、短期間装着するメガネ
  たとえば、「遠視の子供が弱視になるのを防ぐために医師に眼鏡を勧められる」
  ことがありますが、このような場合は治療のためなので、医療費控除対象です。
  子供のメガネ代、眼科手術後に短期間装着するメガネの場合、
  医療費控除を行うには、医師の処方箋(医師の指示で装着していた証明)が必要です。

 詳細は、国税庁HP 1122 医療費控除の対象となる医療費 をご参照ください。
 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1122.htm

■医療費控除で住民税も安くなる!?

 医療費控除は、「所得控除」の為、確定申告が必要です。
 通常の場合、医療費控除を行うことで、「所得額」が低くなる為、
 おのずと、「所得額」に対して課税される、住民税も安くなります。

 なので、還付金が少ないから…と言って、申告しないのは大間違いです。 

 なお、所得税(源泉徴収額が0円)が無く、還付金が無いでも、申告すれば、
 住民税が安くなると言われているようですが、”医療費控除”単独ではありえません。
 ”住宅ローン減税制度”など他の税制を組み合わせた場合は、所得課税額が
 低くなるので、還付金が発生する可能性もあります。

■通院の為の交通費?

 さまざまな制約がありますが、おおむねいえることは、
 「病院に通院する為の、公共交通機関運賃は、控除対象」にできます。

 自分の場合、自宅から離れた歯科に通ってましたが、通勤定期外だった為、
 全額認めて頂きました。

 また、気を付けなければならないのは、「自家用車での通院」

 交通費の定義として、「人的役務の提供の対価」とされており、
 一般的には、公共交通機関(電車・バス)などを指しています。

 よって、自家用車での通院にかかるガソリン代・駐車場代、
 近所の方に送迎してもらった場合のお礼などは、含むことはできません。

 以下の例外もありますが、申告にはそれなりの理由が必要です。
 ・タクシー代:出産の為、事前に病院に行くために使った→×
        陣痛が起こった時、自宅にいて、介助できる人がおらず、
        タクシーを呼んで、病院へ行った→○

■治療費をローンやカードで払ったら?

 インプラントなど、自由診療の場合、治療費が高額で、ローンやカードで
 支払う方もいると思います。
 もちろん、対象にすることが出来ます。

 しかし、あくまで「治療費」部分のみなので、ローンやカード分割による
 手数料は、対象外です。

 また、ローン・カードとも、契約者に代わって、信販会社が医療機関に
 立て替え払いをしている為、信販会社などが医療機関に支払いを
 行った年が控除出来る年となります。
 ※月々払いの場合でも、契約者が払った日ではありません。

 ほとんどの場合、契約が成立した日を含む年度で判断されますので、
 ローンの場合は契約書、カードの場合はカード利用明細を
 申告の際に添付することで、控除することが出来ます。

■申告するには?

 給与所得者の方は、市区町村の窓口や税務署などで、確定申告書Aをもらいます。
 その用紙に必要事項と年末調整済み源泉徴収票、医療費領収書を添付して
 税務署に持参・郵送すれば、申告できます。

 また、確定申告書は、国税庁のHPでも作成できます。
 金額を入れれば自動計算してくれるので、便利です。
 https://www.keisan.nta.go.jp/

 事前に電子証明書を市区町村の窓口で交付を受け、登録をすれば、
 PCから申告する「e-Tax」を使うこともできます。
 http://www.e-tax.nta.go.jp/

 e-Taxで申告すると、還付までの日数が断然早いので、お勧めです。
 今まで、e-Taxで申告したことない人は、平成24年度分(H25.2月からの申告)の
 申告の際、e-Tax利用特典で、3000円の電子確定申告控除が付いてきます!

 医療費控除で深刻の際、Excelで一覧表を作って、一緒に添付すると、
 税務署での審査・チェックもスムーズみたいです。

 また、電子申請の場合、申告書を作る際に、一覧表を作る形になっているので、
 領収書を添付する必要がなくなります。
 (ただし、後日提出を要求されることがありますので、還付されるまでは保存)

**さあ、今から領収書・薬を買ったレシートを確認しよう!**

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